作品紹介/高知県立坂本龍馬記念館//高橋晶子+高橋寛/ワークステーション

高知県立坂本龍馬記念館

所在地：高知県高知市
主要用途：美術館
撮影者：ワークステーション、永石秀彦※
雑誌掲載：新建築1992年5月号、建築文化1992年1月、
　　　　　　日経ｱｰｷﾃｸﾁｭｱNo.418、GAJAPAN03、JA6、JA9
受賞：ＪＩＡ新人賞、高知市都市美デザイン賞特賞、
　　　　ｱｰｷﾃｸﾁｬｰ･ｵﾌﾞ･ｻﾞ･ｲﾔｰ
公開構想設計競技最優秀　

敷地は土地のかたちそのものがランドマークとなっている小高い丘の上にある。そこで、敷地と建築との積極的な関係をつくりだしていくことがここでのテーマとなった。アプローチ道路の上昇感をそのままに建物の内部に人々を引き込むように設けられたスロープ、それと交差する空中に持ち上げられたガラス張りの展示室。長さ70mの展示室は、斜張橋のように２カ所の支柱群からケーブルで吊られ海に向かって突き出ている。展示室の下には敷地の勾配をそのまま建築化した空間が広がる。このような構成は、ここでの人々の海に向かい、風景と一体となってたたずみ、自由に散策しながら帰途につくというシンプルなアクティビティを建築化したものである。青い空と海の広がる景色の中で、朱色のスロープとガラスの展示室がランドマークとなり、内部では常に外に広がる海と空を感じさせる。
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